明石のパーソナルトレーニングジム -TRE・RESORT-の土佐丸(大元)です❗️
今日は『反射』についてお話します。
先日、電車に乗っていた時に起きた出来事です。
乗客が降りた後、次の駅に向けて電車が発車しようとアナウンスが流れた直後、
『ゴンッ』
とホームで人が倒れたような鈍い音がしました。
ちょうど扉付近に座っていた私の斜め後ろだったので緊急事態ということはすぐに分かりました。
倒れたのは20代の女性。
私の他に男性1名、女性3名が駆けつけました。
「大丈夫ですか?どうされましたか?」
かなり強く頭を打ったようで返事はありません。
顔色も悪く、ただ事ではない空気が流れます。
「僕、駅員さん呼んできます」
「じゃあ僕は救急車呼びますね」
「私、声かけておきますんで」
「頭打ってると思うのであまり体勢変えない方がいいと思います」
「そうですね、じゃあ脚持ってもらえますか?安全な向きにしましょう…」
初対面の5人でしたが、わずか5秒ほどで一瞬にしてチームになり、それぞれ自分にできることを役割分担したのです。
僕は駅員室までダッシュしながら考えます。
『この駅近くのAEDどこやっけ?倒れてるから車椅子もあった方がいいかも』
瞬時に、”何したらいいやろ”が頭の中を駆け巡っていきました。
駅員さんに事情を説明してまたダッシュで戻る。
胸骨圧迫は30回やっけ?それから2回人工呼吸か。
この時の脳みそはAEDのシミュレーションが始まっていました。
往復1分ほど、心配で現場に戻ってきましたがその時には他の4名がやるべきことをすでにやってくれていたのです。
救急隊と電話しながら傷病者の状態の確認をする人
同線の確保をする人
車椅子を手配してくれた人
野次馬からの視線を守る人
自分ら昨日救命処置の講習受けてきたやろ!!
と言わんばかりのナイスチームワークでした。
そんなみなさんの迅速な対応の甲斐もあり、倒れた女性は徐々に意識を戻していき、問題なく救急隊の方に引き渡すことができました。
何より無事で良かったです。
帰りの電車で振り返ります。
なぜあの5人はすぐに連携が取れたのか?
「目の前の人を助ける」
きっとこれしか頭にはなかったハズです。 それに
「自分がなんとかしないと」
とも全員が思っていたハズです。
次の予定があるし…
気づいたの遅かったし…
現場からちょっと離れているし…
などと考えていると手遅れになってしまいます。
人によっては勇気のいる行動かもしれませんが、
そんなこと考える暇はなく、反射で動けないとあの行動にはつながりません。
その”反射”で体が動いた5人が人助けをしたんだなと。
何事に対しても常に考え、アンテナをはっておくと
人は反射で体が動く
ということを実際に体感できた出来事でした。
タイミングを逃せばうまくいくこともいかなくなることだってあります。
反対に、タイミングを逃さなければ自分のためにも、人のためにもなることはたくさんあります。
日常にはいろんなヒントやきっかけ、チャンスが転がっています。でも待ってはくれません。その一瞬です。
そこに気づき、反射的に行動ができる人間になりたいなと思った出来事にもなりました。
この経験と、そこで得た感情はこれから起こるであろう様々な出来事に生かしていきたいと、そう思った1日になりました。